HERMONY日本のバイエル企業広報誌

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血友病患者さんの母親へのケアに関する意識調査を実施

2018.07.25

血友病患者さんの母親のケア、その周知とサポート体制が必要

血友病は、血栓形成に必要な血液凝固因子の欠乏あるいは活性低下に起因する、遺伝性の出血性疾患である。患者さんの家族には、血友病の原因となる遺伝子を持っている女性(保因者)もいる。ほとんどの保因者は日常生活には支障がないが、保因者の5人に1人は軽症型血友病患者さんと凝固活性がほぼ変わらない程度となり、月経過多などの出血傾向がみられ、手術や出産の際には特別なケアが必要となる*。こうした背景から、全国の血友病患者さんの母親54 名を対象に、自身の体と心のケアに関する意識調査を実施。調査結果から、母親自身の「血が止まりにくい」といった健康上の問題のなかでも、過多月経などの女性特有の問題について認知や適切な対応が不十分であることや母親の精神的サポートについて、カウンセラーなどの専門家によるサポート体制が不足している現状が浮き彫りとなった。本調査を監修した久留米大学医学部小児科学教室助教の松尾陽子先生は、母親の体のケアについて、「血が止まりにくい、という認識は持っているものの、過多月経や分娩時などの女性特有の問題について認知が不十分な上、血友病に関連した健康上の問題である可能性を踏まえて対応している母親が少ないのは課題。認知向上や適切な対応に関する情報提供、産婦人科などの血友病治療以外の医療機関への周知が必要」と語る。また、同じく調査を監修した荻窪病院 血液凝固科 カウンセラーの小島賢一先生は、心のケアに関して、「息子さんの疾患や治療に責任を感じすぎてしまうことが多い母親の精神的サポートについて、調査結果からは、カウンセラーなどの専門家によるサポート体制構築の必要性はもちろん、患者会が果たし得る役割や一番の相談相手となる夫の役割についても認知や理解向上の必要性が示唆された。こうしたサポート体制強化により、母親が自身の心や体のケアに取り組めるような環境作りが求められる」と述べている。

* 西田恭治: Hemophilia Topics vol.31,2013 (バイエル薬品株式会社発行)

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